香川県を発祥として全国に広がったハマチ養殖。平成20年は世界で初めてハマチ養殖の事業化に成功した野網和三郎の生誕100年、ハマチ養殖80周年の節目の年でした。そこで県、関係団体が記念事業を実施し、その中でブランドハマチの創出等を目的に製品向上研究会が設立され、オリーブハマチの研究が進められました。
ブランドハマチ作出にあたってのテーマは、
の3点でした。研究会では、ハマチにポリフェノール成分の入った餌を与え、食材として長持ちする(酸化を抑える)肉質に改善している事例を参考に(1)〜(3)の要件を満たすものを検討しました。その結果、県花・県木である「オリーブ」に注目し、ポリフェノールを多分に含むその葉を餌に混ぜることを考案しました。ただし、オリーブ葉入り飼料を与え、ハマチの成長に影響がないか、期待した効果が得られるかなど課題も多く、これらを確認する試験を実施しました。
平成19年10月30日〜12月10日にかけて、庵治地区嶋野氏の協力の下、実際に養殖しているハマチ約6,000尾を用いてオリーブ葉の添加試験が行われました。試験の結果は大成功!記念事業実行委員会主催のブランドハマチ試食会にも出品し、高い評価を得ました。平成20年度はさらに飼料への適正添加量試験、効能の持続試験等が行われ、県、関係団体、生産者が一丸となった技術開発を実施しました。